九州北部が大雨となりましたが、毎年の雨の振り方には災害が起きませんようにと、祈らずにはいられません。地球温暖化の影響もあるのでしょうが、改めて自分の日々の暮らしを見直さなければと強く感じさせられます。
青葉祭りは、宝亀5年(774年)の6月15日に、お生まれになられた宗祖 弘法大師様をお祝いする行事です。また、17日は真言宗の中興の祖である興教大師様が、お生まれになった日です。
両祖のお誕生をお祝いして、京都 智積院では毎年15日に青葉祭りが行われておりますが、当寺院は6月18日(木)に青葉祭りを厳修致しました。
あいにくの雨とコロナ禍での法要なので、密にならないような椅子の配置や、ビニールでの仕切り、アルコール消毒など、感染防止対策を行いながらの法要となりました。
家内安全や疫病退散、病気平癒など思い思いの檀信徒の皆さまの願いが届くよう、大護摩祈祷が行われました。
祈り
4月 観音様の縁日
毎月18日は観音様の縁日です。
緊急事態宣言の対象地域が日本全国に拡大されました今日も、新型コロナウイルスの終息を、人々の平穏無事な生活を願い、11時から大護摩祈祷を厳修致しました。
全世界の祈りの場では、同じような思いで宗教者の祈りが続いていると思います。
このような過酷な状況の中で働いておられる方々に心からの感謝し、少しでも負担をかけることのないように、今私たちができることは、感染者を出さないよう、自分も周りの方々も守る努力を続けることです。
つくづく、私1人で生きていけるわけもなく、たくさんの方々のたゆまぬ努力と尽力のお陰で生きていけることを痛感いたします。
明日も大切な人と過ごせるように、今を生きていきましよう。
令和2年 庚子閏年 福石観音節分会 星まつり大護摩祈祷
星まつりとは、年の変わり目である節分の当日に行われます。
真言密教では、生まれ年によって、それぞれの運命をつかさどる星があります。九つあり九曜星と言います。毎年、大吉・春夏吉秋冬凶・春夏凶秋冬吉・大凶と変わります。
大吉の年は、ますます実り多き年になるように、凶の年は大難が小難になるように、とそれぞれの九曜星を供養しみなさま方の無事息災・一家繁栄・開運招福など諸願成就を御祈祷します。
当山では、去る2月3日(月)本堂にて13時と19時から大護摩供を厳修し終了後、年男年女の方々が参加し「福は内」の掛け声とともに豆をまき、観音様から頂いた福を皆さんにもお裾分け致しました。
観音様のご威徳により鬼も改心し帰依するため、「福は内」だけ唱えます。
また、夕方18時30分からは、古札のお焚き上げが執り行われました。お焚き上げの煙を浴びると一年間無病息災に過ごせると言われており、この日を心待ちにされてた方も多く僧侶のお加持に合わせて一心にお参りされました。
令和2年元朝大護摩祈祷厳修
年も変わりゆく大晦日の除夜の鐘の音で、煩悩をひとつずつ払い落し、心新たに新年を迎えた12時45分より、元朝大護摩祈祷が厳修されました。
1250年前、中国に渡った空海により、密教の護摩祈祷の秘法が日本にもたらされました。時を経ても変わることなく、人々の安寧な日々を願い、諸願成就の大護摩祈祷が厳修されています。昔とは違い便利で快適な生活を送ることができる世の中になりました。変化や発展を願いつつ、守っていくべき儀式や文化はしっかりと残していかなければならないと思っています。
誰かの無事を願い、思いが叶うことを願い、手を合わせ一心に祈る姿は昔も今も変わりません。
しかし、祈ることが、結果につながらないから無駄だと思う人も増えていると感じます。
祈ることは、謙虚さを感謝を忘れず、思うような結果にならなくとも、今までの自分を自省でき、冷静に分析できる力を育ててくれます。
今、私たちがいる場所や、こんなはずではなかったと思う日々は、自分が選択した結果です。誰のせいでもなく、思うような人生を生きるため、少しだけ自分に厳しく、感情に振り回されず、よく思案し判断できる力を持ちたいものです。
自分の人生を後悔することなく、笑って過ごせる一年間になりますように。
令和元年度 餅つき 本尊お供え・元朝接待準備
令和元年度最終日の四萬六千日祭
いよいよ、8月8日(木)から始まりました四萬六千日祭も今日までとなりました。
3日間の十一観音様のご開帳も最終日となり、朝からもお参り頂きありがとうございます。
この三日間にお参りすると四千六百日お参りしたのと同じ功徳があると言われていますが、この功徳を皆さまはどう捉えてらっしゃるでしょうか。中には、この三日間にお参りすれば自分の願いが叶うと思ってる方もいると思います。しかし、そう考えると、適当にお参りしても逆に真剣にお参りしても、同じ功徳が得られるのでは、適当に数をこなせば功徳が得られるという錯覚に陥ります。たくさんの仏さまに願い事だけをする行為には所詮功徳なんてありはしないのです。また、願いが叶うからお参りをするけど、叶わなければしないという功徳とは無縁の行為となります。
大事な事は、仏さまを信じ自分自身の行いを正し、自分の願いを叶えるためどんな困難も乗り越えて、我慢強く精進することなのです。くじけそうになる自分を仏さまにお導きいただけるよう一心にお参りされることが、功徳を得られる事に繋がるのではないでしょうか。
令和元年最終日の20時より大護摩祈祷を厳修致します。護摩は煩悩を焼尽して身を清める密教独特の儀式です。護摩祈祷に参加され、護摩の聖なる火によって自分自身の心を清めて功徳が得られる行為ができるようお参りされることをお勧めします。
福石観音「四萬六千日祭」
令和元年 四萬六千日祭
令和元年度 施餓鬼法会
梅雨明けとともに、蒸し暑い日が続いております。お盆も近づいてまいりました。
去る7月11日(木)11時より、お大師堂にて施餓鬼法要を厳修致しました。
たくさんの檀信徒の皆さまにお参り頂きありがとうございました。
お施餓鬼の謂(いは)れは、お釈迦様の十大弟子で仏教学に精通した阿難(あなん)尊者(そんじゃ)が瞑想していたところ、口から火を吐く餓鬼が現れ「お前は三日後死んで餓鬼道に生まれ変わる。それが嫌なら餓鬼道の一切の餓鬼に食を施し三宝に供養せよ。そうすれば、その功徳でお前も救われる。」と、言われました。阿難さまは恐れ戦き、お釈迦様に救いを求め、お示し下さったのが施餓鬼法会です。
施餓鬼(せがき)法会(ほうえ)は、餓鬼道の鬼神に食物を施すことで、自分の内にある餓鬼の心(慳貪心・ものおしみ)を開放するためのものですが、未だ成仏していない先亡の霊を成仏させ、その功徳をご先祖さま、恩人、知人にご回向(えこう)申し上げるのが基本の心です。
また、自分では良いことを行ったり、言ったりしていると思う一種の思い上がり「他からの優しい言葉、温かみのある態度を持つ心」「それを当たり前と思う心」が居座りそれが満たされないと「私がこれほどまでにしているのに何故?」という怒りの心が出てきます。これはすべて「心の餓鬼」といわれます。よりよい人生を送るため、今一度自省する良い機会にもなります。