年も変わりゆく大晦日の除夜の鐘の音で、煩悩をひとつずつ払い落し、心新たに新年を迎えた12時45分より、元朝大護摩祈祷が厳修されました。
1250年前、中国に渡った空海により、密教の護摩祈祷の秘法が日本にもたらされました。時を経ても変わることなく、人々の安寧な日々を願い、諸願成就の大護摩祈祷が厳修されています。昔とは違い便利で快適な生活を送ることができる世の中になりました。変化や発展を願いつつ、守っていくべき儀式や文化はしっかりと残していかなければならないと思っています。
誰かの無事を願い、思いが叶うことを願い、手を合わせ一心に祈る姿は昔も今も変わりません。
しかし、祈ることが、結果につながらないから無駄だと思う人も増えていると感じます。
祈ることは、謙虚さを感謝を忘れず、思うような結果にならなくとも、今までの自分を自省でき、冷静に分析できる力を育ててくれます。
今、私たちがいる場所や、こんなはずではなかったと思う日々は、自分が選択した結果です。誰のせいでもなく、思うような人生を生きるため、少しだけ自分に厳しく、感情に振り回されず、よく思案し判断できる力を持ちたいものです。
自分の人生を後悔することなく、笑って過ごせる一年間になりますように。
令和元年度 餅つき 本尊お供え・元朝接待準備
令和元年度最終日の四萬六千日祭
いよいよ、8月8日(木)から始まりました四萬六千日祭も今日までとなりました。
3日間の十一観音様のご開帳も最終日となり、朝からもお参り頂きありがとうございます。
この三日間にお参りすると四千六百日お参りしたのと同じ功徳があると言われていますが、この功徳を皆さまはどう捉えてらっしゃるでしょうか。中には、この三日間にお参りすれば自分の願いが叶うと思ってる方もいると思います。しかし、そう考えると、適当にお参りしても逆に真剣にお参りしても、同じ功徳が得られるのでは、適当に数をこなせば功徳が得られるという錯覚に陥ります。たくさんの仏さまに願い事だけをする行為には所詮功徳なんてありはしないのです。また、願いが叶うからお参りをするけど、叶わなければしないという功徳とは無縁の行為となります。
大事な事は、仏さまを信じ自分自身の行いを正し、自分の願いを叶えるためどんな困難も乗り越えて、我慢強く精進することなのです。くじけそうになる自分を仏さまにお導きいただけるよう一心にお参りされることが、功徳を得られる事に繋がるのではないでしょうか。
令和元年最終日の20時より大護摩祈祷を厳修致します。護摩は煩悩を焼尽して身を清める密教独特の儀式です。護摩祈祷に参加され、護摩の聖なる火によって自分自身の心を清めて功徳が得られる行為ができるようお参りされることをお勧めします。
福石観音「四萬六千日祭」
令和元年 四萬六千日祭
令和元年度 施餓鬼法会
梅雨明けとともに、蒸し暑い日が続いております。お盆も近づいてまいりました。
去る7月11日(木)11時より、お大師堂にて施餓鬼法要を厳修致しました。
たくさんの檀信徒の皆さまにお参り頂きありがとうございました。
お施餓鬼の謂(いは)れは、お釈迦様の十大弟子で仏教学に精通した阿難(あなん)尊者(そんじゃ)が瞑想していたところ、口から火を吐く餓鬼が現れ「お前は三日後死んで餓鬼道に生まれ変わる。それが嫌なら餓鬼道の一切の餓鬼に食を施し三宝に供養せよ。そうすれば、その功徳でお前も救われる。」と、言われました。阿難さまは恐れ戦き、お釈迦様に救いを求め、お示し下さったのが施餓鬼法会です。
施餓鬼(せがき)法会(ほうえ)は、餓鬼道の鬼神に食物を施すことで、自分の内にある餓鬼の心(慳貪心・ものおしみ)を開放するためのものですが、未だ成仏していない先亡の霊を成仏させ、その功徳をご先祖さま、恩人、知人にご回向(えこう)申し上げるのが基本の心です。
また、自分では良いことを行ったり、言ったりしていると思う一種の思い上がり「他からの優しい言葉、温かみのある態度を持つ心」「それを当たり前と思う心」が居座りそれが満たされないと「私がこれほどまでにしているのに何故?」という怒りの心が出てきます。これはすべて「心の餓鬼」といわれます。よりよい人生を送るため、今一度自省する良い機会にもなります。
令和元年 青葉祭り
宗祖 弘法大師は、774年の6月15日にお生まれになられました。また、この日はお大師様の師匠の、恵果和尚の師匠にあたる不空三蔵の入滅された日でもあります。
不空三蔵は、大唐の玄宋などの三皇帝に厚い信任を得て、密教の教えを中国に定着させた、とても偉いお坊様でした。そして、6月17日は真言宗の中興の祖である興教大師様が、お生まれになった日でもあります。
毎年、京都の本山 智積院では、6月15日に、両祖大師ご誕生慶祝法要(青葉祭り)が厳修されております。当寺院では、6月18日(火)11時より、青葉祭りの大護摩修業を、本堂にて行いました。大護摩祈祷の後は、童神や島唄、涙そうそう・・・など、魂に響くような穏やかで優しい歌声に、檀信徒の皆さまも癒しの時間を過ごされました。
平成31年度 己亥年節分祭
平成28年度 四万六千日祭
高校生寺子屋開催!!
去る8月6日(月)福石観音に於いて東京大学4年生の成田航平さんと早稲田大学4年生の深澤まぶねを講師に迎えて、高校生寺子屋を開催致しました。
16時からは高校生対象で佐世保北高・佐世保西高・佐世保南高の生徒の参加がありました。
将来の夢と仕事をどのようにつなげて考えたらいいのか、不得意科目の勉強の仕方、受験勉強のこつ、やアドバイスを細かく教えてもらいました。
19時からは、保護者対象で、都会と地方の高校生の違いや、大学受験が新しくなり、どのような事に、注意すればよいのかなど、保護者として気になることを聞くことができました。中でも、国公立と私立の受験や、奨学金のここだけの話など、時間オーバーになるほど盛りだくさんでした。また、都会と地方では、ボランティア活動にしても大学受験に対する、認識の違いに驚くばかりでした。保護者としても、学校では聞けない内容を詳しく聞けて有意義な時間を過ごすことができました。