札所番号 | 山号 | 寺院名 | 宗派 | 霊場本尊 | 所在地 |
第一番 | 英彦山 | 霊泉寺 | 天台宗 | 千手観世音大士 | 福岡県田川郡添田町 |
第二番 | 大久山 | 長谷寺 | 真言宗 | 十一面観世音菩薩 | 大分県中津市三光西秣 |
第三番 | 補陀落山 | 清水寺 | 曹洞宗 | 十一面千手観世音菩薩 | 大分県宇佐市清水 |
第四番 | 宇佐宮 | 大楽寺 | 真言宗 | 如意輪観世音菩薩 | 大分県宇佐市南宇佐 |
第五番 | 長岩屋山 | 天念寺 | 天台宗 | 聖観世音菩薩 | 大分県豊後高田市長岩屋 |
第六番 | 足曳山 | 両子寺 | 天台宗 | 千手観世音菩薩 | 大分県国東市安岐町 |
第七番 | 宝籠山 | 宝満寺 | 天台宗 | 十一面千手観世音菩薩 | 大分県別府市田の口町 |
第八番 | 飛来山 | 霊山寺 | 天台宗 | 十一面観世音菩薩 | 大分県大分市大字岡川 |
第九番 | 高城山 | 吉祥院観音院 | 天台宗 | 如意輪観世音菩薩 | 大分県大分市大字千歳高城山 |
第十番 | 九六位山 | 圓通寺 | 天台宗 | 千手観世音菩薩 | 大分県大分市広内 |
第十一番 | 有智山 | 蓮城寺 | 真言宗 | 千手観世音菩薩 | 大分県豊後大野市三重町 |
第十二番 | 金剛山 | 青龍寺 | 天台宗 | 十一面観世音菩薩 | 熊本県阿蘇市一の宮町 |
第十三番 | 阿蘇山 | 西巌殿寺 | 天台宗 | 十一面観世音菩薩 | 熊本県阿蘇市黒川 |
第十四番 | 岩殿山 | 雲巌寺 | 曹洞宗 | 四面馬頭観世音菩薩 | 熊本県熊本市松尾町 |
第十五番 | 宇今山 | 實成院普光寺 | 天台宗 | 千手観世音菩薩 | 福岡県大牟田市今山 |
第十六番 | 本吉山 | 清水寺 | 天台宗 | 千手観世音菩薩 | 福岡県山門郡瀬高町 |
第十七番 | 巨泉山 | 永興寺 | 天台宗 | 千手観世音菩薩 | 福岡県山門郡瀬高町 |
第十八番 | 山本山 | 観興寺 | 曹洞宗 | 千手観世音菩薩 | 福岡県久留米市山本町 |
第十九番 | 石垣山 | 観音寺 | 天台宗 | 十一面観世音菩薩 | 福岡県久留米市田主丸町 |
第二十番 | 仁比山 | 地蔵院 | 天台宗 | 千手観世音菩薩 | 佐賀県神埼市神埼町 |
第二十一番 | 清水山 | 寳地院 | 天台宗 | 千手観世音菩薩 | 佐賀県小城市小城町 |
第二十二番 | 竹崎山 | 観世音寺 | 真言宗 | 千手観世音菩薩 | 佐賀県藤津郡太良町 |
第二十三番 | 法川山 | 和銅寺 | 曹洞宗 | 十一面観世音菩薩 | 長崎県諫早市高来町 |
第二十四番 | 田結山 | 観音寺 | 曹洞宗 | 行基菩薩 | 長崎県諫早市飯盛町 |
第二十五番 | 長崎山 | 清水寺 | 真言宗 | 千手面観世音菩薩 | 長崎県長崎市鍛冶屋町 |
第二十六番 | 円通山 | 観音寺 | 曹洞宗 | 千手十一面観世音菩薩 | 長崎県長崎市脇岬町 |
第二十七番 | 福石山 | 清岩寺福石観音 | 真言宗 | 十一面観世音菩薩 | 長崎県佐世保市福石町 |
第二十八番 | 円通山 | 常安寺 | 曹洞宗 | 十一面観世音菩薩 | 佐賀県唐津市北波多徳須恵 |
第二十九番 | 雷山 | 千如寺大悲王院 | 真言宗 | 十一面千手千眼観世音菩薩 | 福岡県前原市雷山 |
第三十番 | 清賀山 | 油山観音 | 臨済宗 | 聖観世音菩薩 | 福岡県福岡市城南区東油山 |
第三十一番 | 屏風山 | 鎮国寺 | 真言宗 | 如意輪観世音菩薩 | 福岡県宗像市吉田 |
第三十二番 | 冷泉山 | 龍宮寺 | 浄土宗 | 聖観世音菩薩 | 福岡県福岡市博多区冷泉町 |
第三十三番 | 清水山 | 観世音寺 | 天台宗 | 聖観世音菩薩 | 福岡県太宰府市観世音寺 |
九州西国霊場は、今から約1300年前の和銅6年(西暦713年)に、宇佐の仁聞菩薩(にんもんぼさつ)と法蓮上人(ほうれんしょうにん)により開創されました。三十三観音霊場を巡る心の旅路は「日の御子」(ひのみこ)のおわします英彦山(ひこさん)から始まります。
「わが心 水の如くあれ わが心 空の如くあれ」(山頭火)と念じながら、山国川を下れば、宇佐を経て「仏の里」国東(くにさき)へ至ります。
六郷満山(ろくごうまんざん)の最高峰、両子山(ふたごさん)から湯煙の別府を過ぎ、豊後水道をはるかに臨む霊山(りょうぜん)や九六位山(くろくいざん)の山の道をたどれば、緑樹のさわやかな香りと清浄な水と小鳥のさえずりに心も和みます。
臼杵(うすき)の石仏の微笑や、内山観音を後に、大阿蘇の噴煙を仰げば、五岳の寂かな涅槃像(ねはんぞう)が燃えたぎる阿修羅(あしゅら)の怒りを抑えるかのように迫ってきます。
剣聖・宮本武蔵も坐禅した熊本の岩戸観音より三重塔と雪舟庭のある清水観音へ。筑後川中流域の装飾古墳や平安期経筒の出土で有名な観音寺から弥生文化を代表する吉野ヶ里遺跡(よしのがりいせき)など、有明海を包むようにして海の道は続きます。
九州を代表する滝の清水観音から竹崎を経て、異国情緒あふれる長崎の街。その南端の野母崎(のもざき)へと巡礼し、西海国立公園を臨む佐世保の福石観音へ。唐津の「虹の松原」の緑に心洗われながら、玄界灘を北上すれば、雷山千如寺(らいざんせんにょじ)の大きな千手観音さまのお慈悲に触れることができます。
静寂な油山観音から博多の町を経て、神湊を臨む鎮国寺(ちんこくじ)の優しい如意輪観音(にょいりんかんのん)さまに手を合わせて、西日本随一の太宰府観世音寺で結願します。
延べ1100キロメートルの九州西国の巡礼(バスで五泊六日間)を終えればしなやかな観音さまの心をいただき、日本最古の梵鐘の音が、しみじみと胸にしみてきます。
霊場への質問・巡拝についてのお問い合わせは、
九州西国霊場会 事務局
〒819-1145 福岡県糸島市雷山626 千如寺大悲王院内
TEL.092-323-3547