令和2年元朝大護摩祈祷厳修

年も変わりゆく大晦日の除夜の鐘の音で、煩悩をひとつずつ払い落し、心新たに新年を迎えた12時45分より、元朝大護摩祈祷が厳修されました。

1250年前、中国に渡った空海により、密教の護摩祈祷の秘法が日本にもたらされました。時を経ても変わることなく、人々の安寧な日々を願い、諸願成就の大護摩祈祷が厳修されています。昔とは違い便利で快適な生活を送ることができる世の中になりました。変化や発展を願いつつ、守っていくべき儀式や文化はしっかりと残していかなければならないと思っています。
誰かの無事を願い、思いが叶うことを願い、手を合わせ一心に祈る姿は昔も今も変わりません。

しかし、祈ることが、結果につながらないから無駄だと思う人も増えていると感じます。
祈ることは、謙虚さを感謝を忘れず、思うような結果にならなくとも、今までの自分を自省でき、冷静に分析できる力を育ててくれます。
今、私たちがいる場所や、こんなはずではなかったと思う日々は、自分が選択した結果です。誰のせいでもなく、思うような人生を生きるため、少しだけ自分に厳しく、感情に振り回されず、よく思案し判断できる力を持ちたいものです。
自分の人生を後悔することなく、笑って過ごせる一年間になりますように。