お盆を迎える

お盆の由来
お盆は、真夏の暑い日に亡きご先祖が我が家を訪れる、仏様の里帰りの日でもあります。お盆の正式名称は「盂蘭盆会」といいますが現在は省略して「お盆」と呼ばれています。
お盆の供養は、餓鬼道に落ちているかもしれない先祖への供養とされています。昔、お釈迦様の十大弟子の一人で、神通力第一と言われた目連尊者がいらっしゃいました。その神通力で亡き母親の姿を見たところ、餓鬼の世界で苦しんでいました。目連尊者は母を救うため、お釈迦様に救済する教えを請いました。するとお釈迦さまは、「我が子にはとても愛情をかけ、慈悲深い母だったが、子どもへの愛情に固執し、他者への思いやりや、気配りが足りなかったため、餓鬼道に堕ちてしまった。その母を救う道は、母が行った業への償いのために追善供養を行うこと。」そのように言われた目連尊者は、たくさんの僧侶を集めて供養を行ったおかげで、母を餓鬼道から救われた、と言われています。
現代の親としても、とても考えさせられ、先祖を供養するだけではなく、自分自身を省みるいい機会となるのではないでしょうか。

精霊棚
お盆には各家庭で精霊棚を整え、ご先祖にお供えします。お盆は年に一度遠いところからご先祖様が帰って来る日なのです。帰ってきたお先祖様がゆっくりして頂けるように、と準備するのが精霊棚です。準備が終わると、提灯を灯し迎え団子を作り、我が家にお迎えをします。お盆の間はお膳を用意し、お供え物を準備しご先祖を供養します。