令和元年度 施餓鬼法会

梅雨明けとともに、蒸し暑い日が続いております。お盆も近づいてまいりました。
去る7月11日(木)11時より、お大師堂にて施餓鬼法要を厳修致しました。
たくさんの檀信徒の皆さまにお参り頂きありがとうございました。

お施餓鬼の謂(いは)れは、お釈迦様の十大弟子で仏教学に精通した阿難(あなん)尊者(そんじゃ)が瞑想していたところ、口から火を吐く餓鬼が現れ「お前は三日後死んで餓鬼道に生まれ変わる。それが嫌なら餓鬼道の一切の餓鬼に食を施し三宝に供養せよ。そうすれば、その功徳でお前も救われる。」と、言われました。阿難さまは恐れ戦き、お釈迦様に救いを求め、お示し下さったのが施餓鬼法会です。
施餓鬼(せがき)法会(ほうえ)は、餓鬼道の鬼神に食物を施すことで、自分の内にある餓鬼の心(慳貪心・ものおしみ)を開放するためのものですが、未だ成仏していない先亡の霊を成仏させ、その功徳をご先祖さま、恩人、知人にご回向(えこう)申し上げるのが基本の心です。
また、自分では良いことを行ったり、言ったりしていると思う一種の思い上がり「他からの優しい言葉、温かみのある態度を持つ心」「それを当たり前と思う心」が居座りそれが満たされないと「私がこれほどまでにしているのに何故?」という怒りの心が出てきます。これはすべて「心の餓鬼」といわれます。よりよい人生を送るため、今一度自省する良い機会にもなります。

どうぞ、お寺で行われている施餓鬼法会に参加し、心の施餓鬼法会(大切なのは読経と真心)を行われることをお勧めします。