精霊さまのお膳

真言宗では、お盆の精霊さまのお膳は、故人が好きだった精進料理を3日間、種類を変えて作ります。また、13日は迎え団子を作り、14日はおはぎを作り、15日は送り団子を作ります。その地方によって内容も少しづつ変わるようですが、小さい頃から、精霊さまに炊いて食べさせなくてはと、出かけることなくキッチンに缶詰めの母の姿を思い出します。
お墓や、ご仏壇の掃除をし、精霊さまをお迎えする姿こそ、先祖を敬い感謝をする事だと感じます。こういう季節の行事からも道徳心等を教えてもらっていたのでしょう。近年は、大変だからと何でも簡単にやめてしまっていますが、それと同時に、家庭の中でしか教える事の出来ない大切な事を、いとも簡単に手放しているのではと不安になります。道徳は座学で学ぶより、日本の昔から続いている季節の行事を子どもと一緒に準備をし、大切に守っていく事で自然と身についていくのかもしれません。