5月18日 法話

このたびの熊本震災では多くの方々が犠牲になられ、未だ収まる事のない余震が続いております。先の見えない不安な日々を過ごされている事を耳にするにつれ、1日も早い日々の安寧を願わずにはいられません。
9万人もの避難された方々がおられ、余震の続く中、車中での寝泊りに、避難所でもプライバシーのない過酷な生活を余儀なくされている現実が毎日のように報道されております。私たちに今できることはなんだろうと皆さんも毎日思われ、義援金や物資の提供、ボランティアなどそれそれが出来ることをなさっている事と思います。
東日本大震災においても、未だ復興は進んでおりません。熊本震災でも、人々の被害の他、皆さんがご存知の熊本城・通潤橋・神社仏閣・などの歴史的な建造物も」大きな被害を受け、これから梅雨の時期に入り台風の被害も心配されています。
佐世保に住んでいる我々にもいつどのような災害が起きるか、例え備えをしていても万全ではないのかもしれません。しかし、自分たちの町・地域での対策をきちんと行い安全に備え、今できる事を考え自分の身は自分で守れるよう準備をしないといけないのかもしれません。
このような未曾有の自然災害があるたびに思う事は、自然の前では我々人間は無力であると言うことです。便利なあまり頼っている文明の利器も太刀打ちできない被害にみまわれると言う事です。
しかし、こういう時だからこそ小さな一人一人の力が大きな力となります。それぞれの立場で自分に出来る事を続ける、そして、続けていく息の長いマンパワーこそ復興に繋がっていくのではないでしょうか。
本日の大護摩祈祷は、震災に遇われた方々の供養と1日も早く復興がなされる事を祈念いたしました。被害にあわれた方々の心の平穏を心より願っております。